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G8リソース・ブック『サバイバル・キット 国際保健とG8』

はじめに

: なぜG8に取り組むのか〜G8諸国の市民として〜

第2部

: G8は保健に関してどんな約束をしてきたのか

おわりに

: G8に関する市民のInstitutional Memory をつくるために

資料編

第3部:G8とHIV/AIDS・国際保健ガイドブック

11.市民サミット

市民社会と、より広範な社会運動は毎年、G8に対する抗議行動や反対集会などを開催してきた。2007年、ドイツのロストックで、これらの市民社会と広範な社会運動の努力は、より包括的な「オルタナティブ・サミット」、すなわち、G8のいわゆる「英知」に対して市民社会の包括的な「代替策」を示す総合的なイベントの開催へと発展した。

オルタナティブ・サミットをどのようなものとして開催するか、それは市民社会に完全に委ねられている。また、それがどの程度の大きさとインパクトを持つものになるかについても、市民社会の意志と能力に委ねられている。オルタナティブ・サミットに参加する団体も、特定の課題に関心を持つ団体から、G8サミットを今年限りでおしまいにしよう、と主張する団体まで様々である。

2008年の洞爺湖サミットに関しては、「市民サミット2008」が7月6日から8日までの3日間、札幌市の「札幌コンベンションセンター」を中心に開催された。札幌コンベンションセンターは、G8首脳たちが会合を開いた洞爺湖から150キロ程度離れている。「市民サミット」は、7月1日から10日までの「G8市民ウィーク」の一部として開催された。この「市民ウィーク」期間中には、「先住民サミット」「世界宗教者サミット」「G8女性と人権フォーラム」、および「ピースウォーク」など各種のイベントが開催された。

市民サミットは、「G8サミット市民フォーラム北海道」と「2008年G8サミットNGOフォーラム」の共催で開催された。市民サミットの開催には、様々な動機があった。G8サミットに際して、日本国内および海外から、数多くの人々が北海道に集まってくる。これらのゲストたちが一カ所に集まり、スピーチをし、討議を行い、個別課題やG8全体に対するキャンペーンを行う「場」が必要とされた。「市民サミット」により、これら多くのゲストたちや市民社会グループが集まり、政治的な取り組みを前進させるための平和的な場が提供された。「市民サミット」の開催は、市民社会の関係者が集まる場を作らなければならないという責務・責任を果たそうという日本の市民社会の意思の表れであった。

市民サミットでは、海外と日本の、様々な異なった意見を持つ市民社会のグループが一カ所に集まり、独立した、創造的なインプットを共有することができた。市民サミットは、G8に対する代替的な政策のあり方について討議する場でもあり、また、G8への反対の声を上げることも可能であった。市民サミットは、多くのメディアに取り上げられた。メディアは、G8サミットでめざましい成果が出てこないことに気づき、むしろ市民社会が、食料危機や国際保健、その他各種の経済的な問題を解決できる政策、考え方を持っていることから、市民社会に関心を持ち、積極的に取材を行った。

市民サミットの貧困・開発分野における成果文書として「札幌宣言」が採択された。(本文は、http://www.g8ngoforum.org/2008/07/post-74.html
この「札幌宣言」は、G8がその責任として行わなければならない様々な事項および政策について包括的に述べたもので、G8サミットの参加者たちによって修正され、採択された。市民サミットは、この「札幌宣言」によって具体的で現実的な成果を生みだした。メディアも、市民社会の能力を高く評価した。

国際保健・HIV/AIDS分野に関して、アフリカ日本協議会はアクション・エイドの理事会議長であり、HIV/AIDSに取り組むウガンダ最大のNGOである「エイズ支援機構」(TASO)の創立者であるノエリン・カレエバ氏(Ms. Noerine Kaleeba)と、次期サミット議長国となるイタリアのHIV/AIDS市民社会ネットワークのメンバーであるCESTASのサラ・パテルリーニ氏(Ms. Sara Paterlini)を招へいし、シンポジウム「HIV/AIDSに取り組む:アフリカからG8サミットへ」や、2008G8市民ウィークの企画の一つである「女性と人権フォーラム」第2部「世界の女性たちは語る」などを開催した。カレエバ氏は、女性と女児の権利が守られない限り、HIV/AIDS治療・ケア・予防への普遍的アクセスやMDGsの達成は実現できない、と述べた。

市民サミットで開催されたHIV/AIDS関連企画で
市民サミットで開催されたHIV/AIDS関連企画で:
ノエリン・カレエバ氏(ウガンダ・エイズ支援機構)とサラ・パテルリーニ氏(イタリアHIV/AIDSに取り組むネットワーク)

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