http://www.project-ring.jp

世界基金に関わる世界のアドボカシー
01.世界のアドボカシー

世界基金が「地球規模の官民パートナーシップ」として、途上国の三大感染症問題の克服のために有効な役割を果たすためには、実際に三大感染症の脅威に直面している当事者や、現場で感染症に取り組んでいるNGOなど市民社会の関与が欠かせません。世界の市民社会は、様々なレベルで以下のような世界基金に関わる活動を展開しています。

01-1世界基金への各国の拠出の拡大を求める取り組み

三大感染症の脅威は巨大であり、その克服にも巨額の資金が必要です。2000年に国連が定めた「ミレニアム開発目標」では、2015年までにエイズ・結核・マラリアの拡大を抑えることが掲げられ、これに基づいて、エイズ・結核・マラリアそれぞれに具体的な国際目標が設定されています。例えばエイズについては、2010年までに、予防・ケア・治療へのアクセスを全ての人々に保障することが目標として掲げられています。国連合同エイズ計画(UNAIDS)は、これを達成するために、2008年だけで221億ドルが必要だと分析しています。

世界基金は、三大感染症対策に必要な巨額の資金ニーズを満たすための主要な機関として役割を果たす必要があります。この資金ニーズから見ると、世界基金は2010年までに年間80〜100億ドル規模の資金を動員する必要があります(HIV/AIDS対策ニーズの35%、結核・マラリア対策ニーズの75%を世界基金が拠出する場合)。しかし、現状では世界基金は年間20億ドル規模にとどまっています。G8諸国の市民社会を始め、世界の市民社会は、世界基金へのG8諸国やその他の高所得国・新興援助国の資金拠出の急速な拡大を求めて、各国の政府に働きかけています。また、政府による拠出だけではこの資金の確保は難しいことから、民間も含めた資金確保のための新しいしくみ(「革新的資金創出メカニズム」)の形成のための政策作りや働きかけも行っています。

01-2世界基金の資金の有効活用のための取り組み

世界基金の資金をどのように有効活用するかも大きな問題です。せっかく集めた資金が、意味のないプロジェクトに使われたり、不正に流用されたりするのでは元も子もありません。この点に関して、市民社会は、世界基金のガバナンスレベルおよび途上国の現場レベルで、政策面での関与、資金活用や実績に関するモニタリング・評価について重要な役割を果たしています。政策面での関与については、主に理事会の3つの市民社会代表団が役割を果たしています。また、現場での監視・モニタリングについては、現地のアドボカシーNGOが重要な役割を果たしています。

01-3途上国現地での市民社会の取り組み

世界基金の設立当初、案件の形成・申請や実施の監督を行う機関として各国に設けられた「国別調整メカニズム」(CCM)は、多くの途上国で政府機関の代表が多数を占め、委員の選出に透明性がなかったり、意思決定が政府の都合によって決められたりする傾向がありました。これについて、途上国のNGOを中心に、強い批判がありました。こうした批判を受けて、世界基金は、CCMへのNGOや当事者団体の参加、委員選出の透明性の確保のルールづくりを行いました。現在でも、まだまだ問題は残っていますが、強力な市民社会を持つ途上国を中心に、かなり改善されてきています。

01-4世界基金への働きかけの担い手

世界基金へのアドボカシーは、先進国・途上国を問わず、地球規模で展開されています。世界基金理事会の市民社会代表団の組織化については、「国際エイズ・サービス組織評議会」(ICASO)および、ICASOに参加している地域別・国別のネットワークが主に担っています。また、結核・HIV/AIDS複合感染の重要性など、個別課題についてのアドボカシーは、それぞれの個別課題に取り組むグローバルな市民社会ネットワークによって担われています。

Contents
Project RINGについて ‥‥ Project RINGとは?お問い合わせ・連絡先
Project RINGの活動 ‥‥ 日本のアドボカシーと『プロジェクトRING』の活動最新情報(What's New)
活動一覧(カテゴリ別)
世界基金と日本のNGO ‥‥ 世界基金とは?日本NGOと世界基金の連携日本NGOの連携事例
世界基金に関わる世界のアドボカシー ‥‥ 世界のアドボカシーアドボカシー活動団体
リンク:関連の団体や詳細情報など ‥‥ 国内の団体・情報ウェブサイトなど海外の団体・情報ウェブサイトなど
Copyright© Japan AIDS & Society Association. All Rights Reserved.